お知らせ
担当事件が「労働経済判例速報」に掲載されました◆今村幸次郎弁護士・守屋智大弁護士
当事務所の今村幸次郎弁護士、守屋智大弁護士が原告代理人を務めた事件の判決(東京地裁令和8年2月9日判決)が、「労働経済判例速報」2623号に掲載されました。
本判決は、使用者が、懲戒停職処分を撤回した後、出勤命令を出していた期間の不就労について、使用者の責めに帰すべき事由によるものと認め、賃金請求を認めた点に特徴があります。
◆事案の概要
薬剤師である原告は、退職勧奨に応じなかったところ、被告会社から懲戒停職処分を相次いで受け、賃金も減額されました。
原告代理人が処分の撤回を求めると、被告は各懲戒停職処分を取り消し、出勤を命じました。
もっとも、その後の被告の対応は、原告に具体的な業務を指示するものではなく、出社させたうえでさらなる懲戒処分の通告を行うことを予告するといったものでした。
◆東京地裁判決
裁判所は、各懲戒停職処分を懲戒権の濫用として無効としました。
そのうえで、処分撤回後に出勤命令が出ていた期間についても、出勤命令前後の被告の言動を踏まえ、被告は実質的に原告の労務提供を拒絶していたと評価しました。
その上で、この期間の不就労も使用者の責めに帰すべき事由によるもの(民法536条2項)として、賃金の支払いを命じました。
また、一連の対応について不法行為の成立を認め、慰謝料の支払いも命じました。
◆本判決の意義
出勤命令発令後の期間の賃金請求について、本判決は、出勤命令が出ていたという形式だけで判断せず、命令前後の使用者の言動を含めた実態から、労務受領の拒絶にあたるかを判断しました。
懲戒停職処分や解雇を撤回したうえで、嫌がらせ的な出勤命令が出されるケースがままありますが、それに対して出勤できなかった場合でも、それだけで直ちに欠勤扱いとなるわけではないことを示した点で、実務上重要な意義を有するものと考えます。
本判決に対し、会社側が控訴しましたが、東京高裁は、10月29日、控訴を棄却する判決を出しました。
会社からの不当な懲戒処分や解雇等をめぐって対応に悩まれている方は、当事務所にご相談ください。
CATEGORYカテゴリー
RECENT POSTS最近の投稿
ARCHIVE月別アーカイブ
-
2026年 (50)
-
2025年 (49)
-
2024年 (77)
-
2023年 (52)
-
2022年 (46)
-
2021年 (60)


















