相談事例

相談事例(債権回収①)

【ご相談内容】

これから人にお金を貸そうと思いますが、きちんと返してもらえるか不安です。
貸すにあたって、しておくべきことはありますか。

 

【弁護士の見解】

お金を貸すという場合に限らず、債権の回収に不安がある場合には、このように実際に債権が発生する前にご相談いただくことがとても重要です。
約束した弁済期になっても支払ってもらえないという段階に至ってから行動を起こしても、すでに債務者の財産が減少していて回収しようにもできない、という場合が往々にして発生するからです。

そこで、お金を貸すなどの債権発生段階で債権回収の確率を高めておく必要があります。

 

債権回収を、より確実にするための方法としては、例えば次のようなものがあります。

●担保権を設定する

債務者が所有する土地や建物に対して抵当権を設定するなど、担保権を設定しておくことによって、これらの財産から債権を回収することが可能になります。

●(連帯)保証人をつけさせる

仮に債務者自身に支払能力がなくなっても、保証人に支払いをもとめることができます。
連帯保証人であれば、先に債務者に請求したり強制執行をせずに、はじめから連帯保証人に支払いを求めたり、強制執行をすることができます。
なお、保証契約は必ず書面による必要があるので注意してください。

●期限の利益喪失条項をつけておく

例えば、分割払いで返済することになっていると、債務者の支払能力に危険な兆候が現れたときにも期限が到来した分しか請求できません。
そこで、例えば「一度でも支払いが遅れた場合には、直ちに残債務全額を一括して支払わなければならない」といった条項を設けておくことが有用です。

●公正証書で契約書を作成する

債務者が任意に返済しない場合には強制執行をすることになりますが、単に契約書を作っているというだけでは強制執行はできず、訴訟を提起して判決を得るなどの手続きが必要です。
しかし、その間に債務者の財産は減少してしまい、強制執行の意味がなくなってしまうおそれがあります。
もっとも、「債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述」が記載された公正証書によって契約書が作られていれば、訴訟等の手続きを経ずとも、すぐに強制執行をすることが可能です。

 

【対応について】

上記のほかにも考えられる方法はありますし、債務者の状況や契約の内容によってはそもそも当該契約を締結すべきなのかどうかという点から検討すべき場合もあります。

ぜひ事前に弁護士にご相談ください。

旬報法律事務所